仙台・宮城の中小企業診断士 / 経営コンサルタント 翠星企画株式会社 代表取締役 細野哲平ブログ

東北地方の中小企業経営者が会社を経営していくうえで
役立つであろう内容を中心にお届けしていきます。

中国とのビジネスで一番大事なこと

2017年8月7日
先日、宮城県よろず支援拠点のミニセミナー「中国販路開拓のための4つの手段」にご参加いただいた方にはお話しましたが、中国とのビジネスで一番大事なこと、それは「信頼できる中国人ビジネスパートナーと組むこと」です。
 
日本国内のビジネスにおいても、当然パートナーは大事なのですが、中国ビジネスにおいては、パートナー無しには事業が成り立たないといっても過言ではないです。
 
その理由としては、主に以下の通りです。
 
 
1.中国では中国国籍を持っていないとできないことがある
中国では様々な規制等により、外国人ではできないことが色々あります。
また、中国国籍を持っている人にはたやすいことも、外国人がやろうとすると非常に難しくなる、ということもあります。
例えば、各種許認可の取得、海外送金関連、各種サービスの利用など、様々です。
正式な中国居住許可を持っていれば、外国人でもある程度できることも増えていきますが、出張ベースの非居住者だといろいろ不便を感じるはずです。
 
 
2.独特な商習慣や法制度を完全に理解するのは難しい
我々日本人にとっては中国は外国です。
中国に限った話ではないのですが、日本の常識では考えにくい商習慣や、日本とは異なる法制度があり、外国人である我々がそれらを完全に理解するというのは、ちょっと現実的ではありません。
(中国に移住して何十年、という人なら別でしょうけれど)
 
 
3.中国の役所対応は超ハード
2と近い部分がありますが、中国のお役所手続きは非常に難易度が高いです。
ある手続きを行おうとした場合、必要書類がまずはっきりしていない、問い合わせてみようにも電話はなかなかつながらない(電話受けたくないから受話器を上げっぱなしにしているという説もある)、担当者によって言うことが違う・・・
現地の中国人でさえ、辟易しているお役所手続きを、我々外国人がやっていくというのは正直、至難の業です。
 
 
ただ、「いくら中国人ビジネスパートナーが重要だとはいっても、どうやって探せばよいかわからない」という方に向けて、来月、宮城県よろず支援拠点にてミニセミナーを開催いたします。
 
9/2(土)「中国人ビジネスパートナーの探し方と付き合い方」
 
こちらのミニセミナーでは、中国人ビジネスパートナーの探し方はもちろん、彼らとその後、いかに仲良く付き合っていくかということについてもお話いたします。
中国人妻を持ったことで家族関係の内側に入ることができたからこそお話できる、本当の中国人との付き合い方です。
 
参加費は無料で、時間は13時~15時です。
場所は宮城県よろず支援拠点上杉サテライト(宮城県仙台市青葉区上杉一丁目16番8号プロスペール本田3F)
定員は5名と少人数で行いますので、リラックスした雰囲気で、受講生同士の交流もできます。
前回のミニセミナーでは、受講者同士、中国ビジネスに関する情報交換で話がはずんでいました。
 
前回のミニセミナーにご参加いただいていない方の参加もOKですので、興味ある方はお気軽にお申込みください。
 
お申込みは宮城県よろず支援拠点のウェブサイトから申込み用紙をダウンロードし、FAXしていただくか、私まで直接ご連絡いただいても構いません。
 
参加お申込みをお待ちしております!

運転資金について知っておきたいこと(Vol.7) ~ビジネス構造を変えることで運転資金を抑える~

2017年7月31日
「運転資金について知っておきたいこと」シリーズ
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.1) ~基本的な考え方~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.2) ~業種別の運転資金その1~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.3) ~業種別の運転資金その2~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.4) ~事業に必要となる資金の計算方法~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.5) ~増加運転資金が会社を潰す?~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.6) ~事業拡大と融資について~」
 
 
繰り返しになりますが、運転資金とは、売上と入金のタイミング、仕入れと販売のタイミングが違うために必要となる資金のことです。
 
計算式は以下の通り。
 
運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 – 仕入債務
 
売上債権・・・売掛金、受取手形等
棚卸資産・・・材料、仕掛品、製品、商品の在庫等
仕入債務・・・買掛金、支払手形等
 
 
7回にわたって書いてきた運転資金シリーズですが、ひとまず今回で最終回です。
シリーズ最後のエントリーでは、ビジネス構造を変えることで運転資金を抑える方法について書いてみたいと思います。
 
第5回エントリーでは、増加運転資金の危険性について書きました。
 
多くの運転資金を要するビジネスモデルの場合、売上規模が拡大すればするほど、必要な運転資金も増え続けます。
この増加運転資金を利益だけで賄うのはなかなか難しいので、普通は融資に頼ることになるのですが、様々な事情や考えがあって、なるべく融資は受けたくない(または受けられない)という方も当然いらっしゃるでしょう。
 
そんな時はビジネス構造を変えることを考えてみましょう。
それにより、必要運転資金を減らす、場合によっては0にすることもできるのです。
 
 
考え方の基本としては、運転資金の計算要素の3つから検討します。
1.売上債権を減らす
2.棚卸資産を減らす
3.仕入債務を増やす
の3つです。
 
その具体的方法については、業種によって様々な手法があるのですが、ここでは基本的なところだけ書いておきます。
 
1.売上債権を減らす
これはたとえば、売掛金の支払サイトをなるべく短くしてもらったり、現金払いや前払いにしてもらうよう交渉することで実現できます。
たとえ、力関係があってこれまでの取引先との条件変更が難しい場合でも、新たな商品やサービスについては現金一括前払いのみとする、などといったことは考えられるでしょう。
なお、全て前払いにすると、確かに運転資金的には楽になるのですが、いっけん資金に余裕があるように思えるからか、出費に対して注意が緩くなってしまいがちですのでご注意ください。(昔、破たんした某英会話教室など)
 
2.棚卸資産を減らす
これはたとえば、仕入商品はなるべく短期間で売り切るようにする、余計な仕入は行わないといったことは当然ですが、一部商品・サービスだけでも完全注文生産にすることで余分な在庫がでないようにする、委託販売とすることで仕入リスクを負わないようにするなどといった方法も考えられるでしょう。
 
3.仕入債務を増やす
これは基本的には、支払いサイトを延ばす、つまり相手先に支払う時期をなるべく延ばすということです。
現金取引だったものを掛け取引にしてもらうというのもあるでしょう。
また、現金で買っていたものをクレジットカード払いにするのも考えは同じです。
ただ、当然ながら相手からしてみれば入金が遅くなるわけで、嫌がられることがありますし、場合によっては、与信面での疑義を抱かせる、つまり「あの会社、危ないんじゃない?」と思われてしまう可能性があります。
ですので、特に取引先に対しては、必要以上に支払時期を延ばすのは止めた方がよいでしょう。
 
 
以上、参考になれば幸いです。 今回で運転資金シリーズはひとまず終了です。もし今後、取り上げて欲しいテーマなどありましたら、ぜひリクエストしてください。 こちらのお問い合わせフォームからどうぞ!

運転資金について知っておきたいこと(Vol.6) ~事業拡大と融資について~

2017年7月26日
「運転資金について知っておきたいこと」シリーズ
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.1) ~基本的な考え方~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.2) ~業種別の運転資金その1~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.3) ~業種別の運転資金その2~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.4) ~事業に必要となる資金の計算方法~」
「運転資金について知っておきたいこと(Vol.5) ~増加運転資金が会社を潰す?~」  
 
繰り返しになりますが、運転資金とは、売上と入金のタイミング、仕入れと販売のタイミングが違うために必要となる資金のことです。
 
計算式は以下の通り。
 
運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 – 仕入債務
 
売上債権・・・売掛金、受取手形等
棚卸資産・・・材料、仕掛品、製品、商品の在庫等
仕入債務・・・買掛金、支払手形等
 
 
今回は、融資を受けながら事業拡大していくことについての説明をしたいと思います。
 
 
前回エントリーでは、運転資金が必要なビジネスにおいては、売上が拡大するとその分運転資金が必要となるので気を付けなければならないと書きました。
 
これはいわゆる「増加運転資金」と呼ばれるもので、これを利益だけで賄おうとすると、会社はなかなか成長できません。
 
 
そこで必要になってくるのが金融機関からの融資です。
 
人によっては、借金への極度な恐れから、なるべく無借金で経営しようとするのですが、ご自身のビジネスが運転資金が必要な構造になっているのであれば、早いうちから金融機関とのお付き合いをしておくことをお勧めします。
 
通常、「増加運転資金」というのは、売上増加に伴う前向きな資金需要なので、金融機関からの融資は受けやすい部類に入ります。
 
会社が成長して、売上がどんどん伸びていけば、それに伴って、必要運転資金を賄うための融資額も増えていきますが、そこはあまり気にする必要はありません。
業種にもよりますが、だいたい月商の3か月分程度までであれば、適正額の範囲内です。
 
 
ただ、注意が必要なこととしては、いったん運転資金を融資に頼るようになった以上、金融機関とは良好な関係を継続しておく必要があるということです。
 
万が一、融資が回収される方向になってしまったら、あっという間に資金ショートです。
 
 
良好な関係を継続するといっても、別に何か贈り物をしろとかではなく、節目ごと(例えば決算書ができた後など)に業況について報告をする、何か資料の提出を求められたら遅滞なく対応するなどといった当たり前なことです。
 
仮に何かしらの理由で赤字を出してしまったとしても、きちんとした説明があれば、いきなり態度が冷たくなるということはほとんどないでしょう。
 
ただ、全く取引がないにも関わらず、決算の数字が悪い(二期連続赤字や債務超過)の状態で融資申し込みを行っても、融資は受けにくい可能性が高いです。
 
ですので、状態がいいうちに取引を開始し、取引実績を積み重ねて相手からの信頼を得ていくことが望ましいでしょう。
(ちなみに一番お金を借りやすいのは創業融資という説もあります)
 
 
健全な会社の成長のために、金融機関とは上手に付き合っていきましょう。
 
 
運転資金シリーズは次回でひとまず最終回の予定です。
最後はビジネス構造を変えることで運転資金を抑える方法について書いてみたいと思います。