仙台・宮城の中小企業診断士 / 経営コンサルタント 合同会社ジェイドキャット 代表社員 細野哲平ブログ

東北地方の中小企業経営者が会社を経営していくうえで
役立つであろう内容を中心にお届けしていきます。

向上心の無さは罪なのか?

2017年2月26日
何の業種や職種であれ、自身の仕事の価値を上げていこうと思えば、向上心を持って、新たなスキルの獲得やスキルアップのための勉強や訓練に励むことは必要だと思います。
 
しかし、変化の少ない業務環境の中に長く身を置き、新しいことを覚えなくても仕事が回せるようになる状態が続く中で年を重ねてくると、日常業務が忙しかったり、家族と過ごす時間が必要だったり、プライベートな事情で多くの時間を割かざるを得なかったりで、目の前の仕事には真面目に取り組むものの、スキルアップのための勉強や訓練などはしなくなってしまう人も少なくないはずです。
 
そんな中で、ある日突然、「うちの会社には向上心を無くした者は不要です」と言われ、職場の中で居場所を無くしてしまうとしたらどうでしょう。
 
確かに向上心はあったほうがいいのでしょうが、向上心が無いということは罪であり、長年会社に貢献してきた人間を路頭に迷わせるほどの罰を受けなければならないものなのでしょうか。
 
 
今日ご紹介する「レッドビーシュリンプの憂鬱」(リーベルG著)では、新しい技術の習得に熱心な若手エンジニアによって、経験年数は長いが新たな技術の習得などはしない(or できない)年配エンジニアが会社から駆逐されることの是非が描かれています
。  

 
IT業界(受託ソフト開発企業)が舞台ですが、特にITエンジニアでなくとも理解できる内容です。
 
(元々はITmediaのエンジニアライフに「罪と罰」というタイトルで掲載されていたWeb小説です)
 
 
私ももっと若かった頃なら、「自己研鑽を怠ったんだからそれは自己責任でしょ」と思ったでしょうが、年を重ねるとそう単純な問題ではないと考えるようになりました。
 
本文中にも記述がありますが、年を取れば体力も記憶力も落ちてくるし、家族ができたり、親の面倒を見なければならなくなったりで、自分の時間が作れなくなってきます。
だんだん新しい技術にはついていけなくなる中で、ものすごいスピードでスキルアップしてくる優秀な若手には同じ土俵ではもはや太刀打ちできなくなります。
そうして、現場に居場所がなくなるのです。
 
私も元々エンジニアなのでよくわかります。
私の場合は、完全に駆逐される前に、”優秀な若手”とは違う土俵で戦えるようにしました。
もちろん、今後も状況を見ながら、ポジションを移っていく必要があると思っています。
 
なにはともあれ、いろいろ考えさせられました。
単純に読み物としても面白いので、興味が出てきた方は是非どうぞ。
(Webでも読めます。書籍版は結末が若干違うのと、特別編が追加されています)

タオバオで稼ぐ! 初心者から始める中国輸出の教科書

2016年12月13日
今日はEC(イーコマース)業界ではホットキーワードである中国越境ECに関する書籍をご紹介します。
 
タオバオで稼ぐ! 初心者から始める中国輸出の教科書(橋谷亮治 著)

 
タオバオ(taobao/淘宝)とは、中国でNo.1のシェアを持つECモールです。 2015年の流通額は35兆円を超えており、日本の楽天とAmazonとヤフーを足しても全然足元にも及ばない規模となっています。
 
これまで、タオバオの店舗から商品を購入(輸入)して、日本国内で販売するノウハウについて書いた書籍は複数出版されていますが、私が知る限り、タオバオに出店販売(輸出)するノウハウを書いた日本語の書籍は初めてです。
 
中国ECの概要からタオバオの登録、出店、運営、販促など、登録から運営に至るまでの一通りの内容は記載されています。
 
ただ、私の感想としては、中国語がわからない人がこの本だけを頼りにタオバオサイトを運営していくのはちょっと厳しいのではないかと思います。
 
とはいえ、全体的な概要をつかむには有用ですし、タオバオで販売した人民元通貨の資金を日本円で引き出すための方法などマニアックな内容も書いてあるので、参考にできる部分はところどころあります。(ただし、中国のこのあたりの事情はあっという間に変わってしまうのであくまで現時点の情報ということに注意は必要です)
 
中国ECに興味のある方は読んでみても損はないかと思います。

世界中に販路を拡げる 海外Webマーケティングの教科書

2016年11月13日
今日は久々に書籍のご紹介です。
別件で書店をうろついていたときに目に入ったのがこちらの本です。
 
世界中に販路を拡げる 海外Webマーケティングの教科書(高岡 謙二 著)
 
あまり海外のWebに関する本は無いので、中身も見ないで買ってしまいました。
 
以下、amazonの紹介文です。
 
◎日本はこれまで“良すぎる”市場だった
世界で62番目という狭い国土面積に、世界で11番目に多い1億2000万人以上が暮らし、
その人たちの所得が平均して高く、日本語という共通言語で通用してしまう──。
そんな日本市場は世界でも稀有な市場です。
しかし、アジアの周辺諸国が高い経済成長を遂げ、日本が人口減少に転じるこれからは、
これまで最大の武器であった「日本語」を捨てて戦わなければなりません。
 
◎Webを使った海外市場攻略のための初めての実用書
海外に情報を届け、新たな市場を開拓する手段として「外国語Webサイト」の役割はとても重要です。
しかしその制作と運用方法について、具体的に記した書籍は、これまで存在しませんでした。
本書をもとに海外向けWebマーケティングの拠点である「外国語Webサイト」をしっかりつくりあげ、
腰を据えて運用をしていけば、高い確率で成果が上がります。
 
◎日本人がしがちな間違い、独自のデータや企業の成功事例も紹介
本書では、予約ページの「○×△」表記など、日本の外国語サイトによくある間違いや、
翻訳の品質コントロールのための具体的な手法を網羅しています。
世界各国における検索エンジン、SNS、メッセンジャーアプリのシェアなど、参照すべきデータも豊富に掲載しました。
成功事例が少ないといわれる越境ECや海外向けの情報発信についても、
その原因分析や成功企業の実例を紹介しています。
規模を問わず、企業の広報・マーケティング担当者、経営者、海外取引担当者から、
地方自治体のインバウンド担当者、観光・ホテル業に携わる多くの人にとって、
役に立つヒントが詰まった1冊です。

 
 
この本は、翻訳の部分が力を入れて書かれている印象です。
特に、翻訳会社へ依頼する際に統一感を持たせるために必要なスタイルガイドが具体的で参考になりました。
 
また、海外Webといっても、まずは日本語での情報がきちんと整理されていなくては始まらないというのも同感です。
 
 
これから、海外にも販路拡大していくために、Webサイトの多言語化を図ろうと考えている方もいらっしゃるでしょう。
その際に、こちらの本はひとつの参考になるかと思います。