仙台・宮城の中小企業診断士 / 経営コンサルタント 翠星企画株式会社 代表取締役 細野哲平ブログ

東北地方の中小企業経営者が会社を経営していくうえで
役立つであろう内容を中心にお届けしていきます。

12

努力は報われるのか?

2015年3月8日
先日、友人と飲んでいた時に、「努力は報われるのか?」という話が出たので、今日はそれについて思うことを書いてみます。
 
私の個人的な答えとしては、「努力は必ずしも報われるとは限らないが、やった分だけの何かは身に着く。身に着いた何かをどう生かすかは自分次第」ということです。
 
私は過去に公認会計士試験の勉強をしていたことがあります。
ご存知の方もいるかとは思いますが、簿記などの会計系では最高難易度の資格試験です。
難易度のイメージを私が大好きなドラゴンボールのキャラクターで例えると、
 
簿記3級・・・ラディッツ
簿記2級・・・ナッパ
簿記1級・・・ベジータ
公認会計士・・・フリーザ
 
くらいな感じでしょうか。
 
何故、私が公認会計士を目指したのかは別な機会にお話するとして、とにかく私は公認会計士試験合格を目指して勉強していました。
 
この試験は大学生か、受験浪人生(試験勉強のみに専念する人たち)の受験生が多く、普通に働きながら勉強する人は少数派です。
私はその少数派として、普通に働きながらも、平日は1日5時間、休日は14時間以上の勉強を約2年継続しました。
 
平日の場合、朝は早起きして1時間、通勤時間往復で2時間、昼休み中に30分、帰宅してから1時間半といった感じです。
更に、駅までの道のりや途中の乗り換えで歩く時は、暗記する必要のある定義文などをICレコーダーで録音し、それを聴きながら歩くようにしていました。
 
このような感じで、自分なりにはそれなりに努力してきたつもりです。
しかし、結果としては、短答(択一式の一次試験)すら通りませんでした。
短答落ちが確定した後、色々考えた上で公認会計士試験からは撤退することにしました。
この時点では、それまでの努力は報われなかったことになります。
いくら頑張っても試験合格という結果が出せなければ履歴書には何も書けませんからね。
(簿記1級という副産物(?)は付いてきましたが)
 
しかし、この2年間の勉強によって、会計や財務に関する専門知識は相当身に付けることができました。ただ、それを他人にわかってもらうことができない。そのため、身に付けた知識を活用する機会も無かったのです。
 
このままではもったいない。なんとかこの身に付けたモノを活かせるようにしたい。
そこで思いついたのが、試験内容が被る部分が多い、中小企業診断士の取得だったのです。
 
診断士試験も簡単な試験ではないので、運の要素もあったと思いますが、8ヶ月の勉強でストレート合格し、今はこうして診断士として仕事をすることが出来ています。
 
人からは「ストレートで合格できるなんて頭いいんですね」などと言っていただくこともあるのですが、それは2年間の公認会計士試験のための勉強があったからこそです。
公認会計士試験撤退により報われなくなった努力で身に付けたものを、別な形、つまり中小企業診断士になることで活かすことにしたということです。
 
これは色々なことに適用できる考えだと思います。
努力して身に付けたものを活かすも殺すも結局は自分次第なのだということですね。

焦げ付いた売掛債権の回収には苦労します

2015年3月1日
焦げ付いた売掛債権の回収には苦労します
 
今日は私の過去の失敗談をお話します。
 
昔、ソフト開発会社を経営していた頃、主に受託開発をやっていました。
受託開発の流れとしては、お客様より依頼を受けて開発業務を行い、成果物を納品し、対価をお支払いいただくという形になります。
 
ところが、きちんと納品したにも関わらず、指定のお支払日に入金が無いのです。
先方へ連絡してみると、
「申し訳ないが今はキャッシュが不足していて払えない。今月、売上が入金されるから、それまで待ってもらえないか」 とのこと。
 
まぁ仕方ないかと1ヶ月待ってみるものの、やはり入金はありません。
「うちもお客さんからの入金が遅れている。申し訳ないけどもう少し待ってほしい」
その時の金額は100万円ちょっとだったはず。小さな会社には厳しい金額です。
「うちも厳しいので早く払って欲しい」と言ってはみるものの、ノラリクラリとかわされます。
 
こんな状態になったら、この取引先は貸倒懸念先とし、新規の受注なんてもってのほかでしょう。
ところが、売上が下落傾向にあり、焦っていた私は、その会社からの注文を更に受けてしまうのです。
 
「この仕事をやってもらえないと、うちも製品が出せないから支払いができない」
「これが終わったらこれまでの分もまとめて払うから」
「迷惑かけているし、見積りは少し高めでも大丈夫だよ」
そんなこんなで言いくるめられて(?)、気が付くとその会社への債権額は500万円近い金額に・・・
これをお読みの皆さまは、「なんて馬鹿な奴なんだ」とお思いでしょう。私もそう思います。しかし、会社がピンチに陥ると、正常な判断ができなくなってきます。
「自分はそんな馬鹿なことはしない」と思っていても、実際、自身がその立場に立つと、どうなるかわからないと思います。
人間弱いもので、追いつめられるとどんどんおかしくなっていくものです。
 
それはさておき、この債権を回収すべく動かなくてはなりませんでした。
当時は既に、そのお金が無いと従業員への給与すら払えない状態になっていたのです。
 
以来、ほぼ毎日、電話&訪問でお支払いのお願いです。
ここで間違っても脅迫まがいなことをしてはいけません。あくまで「お願い」のスタンスを貫く必要があります。
漫画なんかでは、「消費者金融ビルを上から順に回ってこい」なんてシーンもありますが、実際やったらアウトです。刑事事件にでもされたら終わりですからね。
 
結果としてはこの会社からは約3ヶ月に渡る「お支払のお願い」を経て、全額回収することができました。(サラッと書いていますが、実際は大変な労力をかけています)
現金で持ってきていただきましたので、500万円近い現金を数えるのに時間がかかった記憶があります。
 
しかしこれは運が良かったケースだと思います。相手に倒産されていたらほぼ全額貸倒れだったでしょう。
極論、お金がないところからはどうやっても取れないのです。
「お金は借りた方が強い」というのもよく実感できました。
 
ちょっと長くなってしまいましたが、今日、この記事で何をお伝えしたかったかというと、
・受注は代金回収のことまで考える
・取引先ごとに与信枠をきちんと設定する
・貸倒が懸念される取引先からの新規受注は絶対にNG
 
ということです。
 
焦げ付いた売掛債権の回収には本当に苦労しますので、思い当たるフシがある方はくれぐれもご注意ください。
12